モグラ談

40代のリベラルアーツ

2022-08-19から1日間の記事一覧

【美】故宮の世界(東京国立博物館)

日中国交正常化50周年記念。故宮博物院の名作を主にデジタル映像で展示。 デジタル映像、凸版印刷の技術力、大画面、精細、鮮明、リアリティを失わせるほどの輝度。紙の図版とは比べ物にならない。でも模倣品でもリアリティにはまだかなわないかな、あるいは…

【美】自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで(国立西洋美術館)

リニューアルオープン記念。ドイツのフォルクヴァング美術館の協力を得て開催。急速な近代化が進んだ19世紀から20世紀にかけ、芸術家たちは新たな知識とまなざしで自然を捉えていった。印象派、ポスト印象派を軸にドイツ・ロマン主義から20世紀絵画までの100…

【映】プロミシング・ヤング・ウーマン(エメラルド・フェネル)

気になってた一作。キャリー・ハンナ・マリガン主演。どこかでみたことあると思ったら“華麗なるギャッツビー”だった。フェネル監督、初長編映画。しっかりえぐってくる。アカデミー賞で作品、監督、主演女優など5部門にノミネートされ、脚本賞受賞(2021)。…

【映】グランド・ブタペスト・ホテル(ウェス・アンダーソン)

ジャケレンタル。“ダージリン急行”のウェス・アンダーソン監督。2014年、100分、アメリカ。 わくわくさせる語り口からのオープニング。欧州名門のグランド・ブタペスト・ホテル。季節ごとに予約するかつてのオーナー。ホテルの歴史を訪れた作家に語る・・・…

【映】Us アス(ジョーダン・ピール)

涼をとろうとホラー。“ゲットアウト”で面白かったジョーダン・ピール作品。2019年、116分、米。ピール監督、コメディアン出身。才能豊か。 なんでもない浜辺の遊園地のオープニングなのにすでに不穏な空気に満ちる。日常シーンに緊張感を強いる。冒頭から良…

【本】戦略的思考とは何か(岡崎久彦)

いわゆる最近の思考法本ではない、骨太の戦略的なものの見方を、軍事防衛戦略を主題に解く。名著。 著者は、戦前生まれの外務官僚。調査畑を経て、初代情報調査局長。サウジとタイで大使。祖父は陸奥宗光の従弟。 “日本人は論理的思考が苦手であり、戦争のよ…

【映】今夜、世界からこの恋が消えても(三木孝浩)

嵐から“なにわ”に転向した娘とハンカチ握りしめて劇場へ。2022年、121分。道枝駿佑、福本莉子主演。主題歌ヨルシカ。 一条岬氏のライトノベル原作。韓国でも話題になった。韓国×恋愛×記憶、だと、嗚咽した“私の頭の中の消しゴム”を思い出す。あわせて、記憶…

【映】殺人者の記憶法(ウォン・シニョン)

韓国映画の気分でウォッチリストから。2017年製、118分、韓国。 アルツハイマーにより記憶に障害を抱えるビョンス。子供時代の父親殺し以降、悪とされる人を殺すことで心の善を保ってきた。娘が育ち、殺人から離れたビョンスであったが、猟奇殺人犯との接触…