モグラ談

40代のリベラルアーツ

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【漫】BEASTERS(板垣巴留)

完結したらまとめ読みしようと思ってそのままになってた。DMMで大人借り。 “動物版青春ヒューマンドラマ”という新領域。作者の長編デビュー作、チャンピオン連載(2016-2020)、コミックス全22巻。お父さんは刃牙の板垣恵介氏。 肉食草食の分断が常に漂う動…

【美】角川武蔵野ミュージアム(2022/03/16)

角川つばさ文庫大好きな娘と訪館。館長は松岡正剛。氏渾身のエディットタウンは一度見たいと思っていた。建築は隈研吾。建築物はまるで巨大なモノリスのよう。壁面には、鴻池朋子の「武蔵野皮トンビ」がお出迎え。 独創的な図書空間のエディットタウン、ライ…

【音】響きの森クラシック(東京オペラシティ リサイタルホール 2022/03/17)

ピアノと東京フィルメンバーによる木管五重奏。ドビュッシー、プーランク、オーリックと近代フランス音楽をリードした作曲家の作品。文京シビックホールの改修工事にともない東京オペラシティで開催。 20世紀初頭のパリは芸術の中心地。活況、野心、前衛、大…

【音】オルガンプロムナードコンサート(サントリーホール 2022/03/10)

毎月開催されるお昼休みの無料コンサート。この日は、リスト、サンサーンスのロマン派オルガン編曲2曲とラングレの小組曲。 はじめてのサントリーホール。木目調の暖かみのある壁面と、多数のシャンデリアがほどよい緊張感を演出。立体的に飛び出すパイプは…

【本】超入門!現代文学理論講座(亀井秀雄監修、蓼沼正美著)

文学理論・文芸批評の本を乱読したが、閉じた世界の言葉で書かれているものが多く、どうもすっきりしない。そんな中で見つけた中高生向けと思われる一冊。平易な語り口、ほどよい絞り込み、ちょうどよい。 著者は高校国語教諭を経て高専教授。文学研究で有名…

【美】メトロポリタン美術館展(新国立美術館)

西洋画展覧会で今年最大の目玉。日本初公開46点を含む65点、ルネサンスからポスト印象派までをほぼ時代順に展示。チラシはラ・トゥールの“女占い師”。音声ガイドは、佐々木蔵之介さんと玉川砂記子さん。 まずアンジェリコの“キリストの磔刑”、遠近法への移行…

【映】市民ケーン

オーソン・ウェルズ監督・主演・共同脚本。映画史上ベストワンに挙げられることが多い。1941年、アメリカ、117分。 “バラのつぼみ”という最後の言葉を残した新聞王ケーンの一生を、記者の取材から表現していく。 しっかりした骨格の映画で惹きつけられたが、…

【漫】かしこくて勇気ある子ども(山本美希)

作者は、大学で教職につくマンガ作家。“物語を内容とする画像表現について幅広く関心があり、特に「物語内容と表現手法の関係」を重視しています。簡単にいえば、それぞれの物語を最も魅力的にする方法を考えることです”(作者サイト)。画像のミザンセヌ。 …

【漫】へルタースケルター(岡崎京子)

不遇の事故で退くまで10年あまり、過激を投げ込んできた作者の代表作。1995-96連載の作品。翻訳、映画化もされた。 骨と眼球と爪と髪と陰部以外はつくりものの“りりこ”。自意識過剰で見捨てられる恐怖につきまとわれる。歪みながらも、そのエネルギーにのみ…

【漫】わたしは真悟(楳図かずお)

楳図かずお大美術展をやっていると知り読了。楳図作品、小学生のときに読んだ「漂流教室」の衝撃は忘れられない。本作は、1982-86にスピリッツに連載。楳図のオリジナリティは突出するが、“他作品から影響を受けることを恐れて漫画や映画、アニメ、小説など…