モグラ談

40代のリベラルアーツ

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【映】TINANEチタン(ジュリア・デュクルノー)

衝撃のB級映画!パルムドールということで観てみたが・・・。2021年、108分、フランス・ベルギー合作。 幼少時の交通事故で頭にチタンを埋め込まれたアレクシア。以来、車に執拗な欲情を頂き、なにものかを宿す。殺人を犯し逃亡の末、息子を失い失意に生きる…

【映】サニー 永遠の仲間たち(カン・ヒョンチョル)

センチメンタルといえば韓国映画。青春とセンチメンタルはこれ以上ない組み合わせ。2011年、124分、韓国。740万人動員とか。 高校時代に強い絆で結ばれた7人組グループの“サニー”。卒業式の事件以来離れ離れ。それぞれの人生を歩む。当時、転入生として受け…

【映】タクシー運転手 約束は海を越えて(チャン・フン)

光州事件を題材とした一作。事実をもとに再構成。ソン・ガンホ主演。2017年、137分、韓国 民主化の聖地光州。1980年に起こった虐殺事件。5・18は忘れられない日。ドイツ人ジャーナリストのヒンツペーターをソウルから連れていくことになった運転手キム・マン…

【映】タイピスト(レジス・ロワンサル)

一旦、韓国映画から離れて、気張らず観られる作品に。2012年、111分、フランス ‘50年代のフランスを舞台にタイプライター世界大会に挑む女性を描く。都会にあこがれるローズ、秘書職の面接を受ける。うまくこなせず解雇通知。継続の条件は素質を認められたタ…

【映】ペパーミント・キャンディー(イ・チャンドン)

「バーニング」に続いてイ・チャンドン作品。同監督の出世作。1999年、130分、韓国・日本合作。 ヨンホ役のソル・ギョングは「殺人者の記憶法」や「悪の偶像」の熱演が思い出される。本作では20代から40代までを演じる。 不穏で、なげやりで破滅的な男、キム…

【映】バーニング(イ・チャンドン)

「ペパーミント・キャンディー」「オアシス」のイ・チャンドン作品。春樹の短編小説「納屋を焼く」原作。カンヌで国際批評家連盟賞。2018、148分、韓国 青年ジョンスは偶然、幼馴染のヘミと再会。近づく二人。海外旅行から戻った彼女が連れてきた男ベンの登…

【映】嘆きのピエタ(キム・ギドク)

思えばはじめてのキム・ギドク作品。ベネチア金獅子賞。2012年、104分、韓国。 暴利で貸付け、障害を負わせ保険金で返済させる取り立て屋のガンド。親を知らずに生きてきたが、突然母親と名乗る女が現れる・・・。 ガンド役は、イ・ジョンジン。アイドル風で…

【音】オルガンプロムナードコンサート(サントリーホール 2023/01/12)

新年一回目。奏者は山本真希さん。バッハを中心に、ヒメニス、ヴィエルヌより。 ヒメニスは、17世紀スペインのオルガニスト。曲目のバッターリャは戦いを意味し、古くからカトリック教会で戦勝記念日の典礼で演奏されてきたとのこと。たしかに戦勝記念日にふ…

【映】すずめの戸締まり(新海誠)

新年一作目にしてすでに今年No.1決定の予感。アニメの枠を超え、映像芸術としての金字塔がまたひとつ生まれたと言いたい。 もはや写実性も美術性も実写を超えたのではないか。そのうえアニメだから活きる凝縮された物語性とメッセージ性。神話性を持たせた鎮…

【音】日フィル第九交響曲特別演奏会2022(東京芸術劇場2023/12/23)

およそ年内の仕事を終えて池袋へ。クリスマスの趣向で冒頭、パイプオルガンでバッハから3曲。演奏は石丸由佳さん。「トッカータとフーガ」は螺旋階段を上り続けるかのように昇華し続ける。全身で演奏する。天使が降りる。折り重ねるように、畳みかけるように…

【音】オルガンプロムナードコンサート(サントリーホール 2022/12/22)

ひさしぶりのサントリーホールオルガンコンサート。今回はパイプオルガンのソロでジグーから「大合唱の応答」と、バッハから「主よ、人の望みの喜びよ」。そのあと、サクソフォーンが加わり、ピアソラのタンゴ3曲。 オルガンは山田由希子さん、サックスは太…

【美】展覧会 岡本太郎(東京都美術館)

晩年のメディアでの露出のイメージが強い岡本太郎(1911-1996)。パリ時代には哲学も学び、抽象主義には流されず、ピカソと縄文に感動し、ひとつの世界を創りあげた偉大な画家。過去最大規模の大回顧展というありがたい機会。音声ガイドは阿部サダヲさん。 …