モグラ談

40代のリベラルアーツ

【句】令和3年5月

連休からにわか俳句をはじめてみる。自然や心情を定型の中で分節してみる、というのはなかなか味わい深い。勉強が必要。

 

朝涼に太極拳や動き出す

葉脈や娘の成長柏餅

笹粽まっすぐ育てなめらかに

子どもの日祝い祝われいつまでも

鯉のぼり役目果たしてしたり顔

見上げると青いキャンバス若楓

マスク越し薫風感じ歩みだす

草いきれにじむ首筋そよぐ風

迎え梅雨ペダルの重み子の成長

初鰹想いみちびく母の指

誰が言う新樹の木目よしあしと

気づいたよ蟻の通勤ありがとう

たおやかに水面が介す地と青葉

夏木立つつみさまよう言のかげ

バラの香なにをぞ想う喜寿の母

風そよぐ鳥がさえずる時とめる

澄みわたる響くさえずり君は誰(※)

季語が出ず坐った倒木桜の木(※)

見つめ合う胸がときめくニオイガメ(※)

道聞かれ薔薇の盛りやいまと知る

マスク取り吸い込んだのは日の光(※)

舞い降りたつがいの鳩に未来みる(※)

シロツメや波間さすらうオナガドリ(※)

生垣や散髪済ませ夏を待つ

風薫るしろつめ畑紋白蝶

飛び逝かん本望なりとミミズの句

青緑やああ青緑や青緑や

また会おう伴走ひととき揚羽蝶

蟻んこやそこのけそこのけお尻が迫る

若き芽に新緑重ねる初夏の宵

出ず月も満ちる心や集う人(※)

若鴉街に降り立つ異邦人

光芒や苔むす大樹初夏の午後

陽を浴びて爪草浜に自由人

手をつなぎ言葉交わさぬ夏子立

(※)季語なし/季節ちがい

 

<感動の佳句>

のび盛り生意気盛り花盛り老い盛りとぞ言はせたきもの 築地正子

 

【もう1冊】