モグラ談

40代のリベラルアーツ

【英】最強のふたり(エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ)

  • タイトルとジャケットの印象がなんかひっかかってウォッチリストに保蔵のままになっていた一作。いよいよ拝見。イメージと違った。とても素晴らしい作品! この後、ハリウッドでリメイク。2011年、113分、仏。
  • 事故で首から下に麻痺の障害を持つ大富豪のフィリップと、失業手当の給付要件を満たすため、形だけの介護の求人面接に訪れたドリス。価値観も生活も階層もまったく異なる二人が出会い、お互いに救い救われあう存在として絆を深めていくが・・・。Inspired by a true story。
  • 決して礼儀正しいとはいえないドリス。路上にたむろしてマリファナをまわす。やりきれない生活。でも、隠しきれないイイ奴オーラがにじみ出る。ボビー・オロゴンと同じ塩基配列もっているのじゃないかな、などとぼんやり。
  • 主演のフランソワ・クリュゼは初見。デ・ニーロ、トム・クルーズ、ダスティ・ホフマンの笑顔をブレンドした紳士。魅力的。出番は少ないが、ドリスの母親役のサリマタ・カマテも印象に残る。
  • いちいちセリフが面白い。笑える、笑みに満たされる。字幕もよいのだと思う。ところで、字幕の方の名前、あまり表にでない気が。。吹き替えの声優さんはでるのに。
  • さまざまな音楽。オープニングはSeptember(Earth,Wind & Fire)、かと思えばタイトルロールではショパンノクターン1。その後、ビバルディあり、ブルースありと、聞き覚えのある名曲。
  • 英題は”Intouchable”。 “手を触れてはならない 、禁制の、手の届かない、無敵の”といった意味のようだが、交わることのなかった二人、という意味ならわかるが、“無敵の”から翻案されたようなこの邦題どうなの?
  • ラストの粋なはからい。それに気づいて笑みに満たされるフィリップ。この笑顔!
  • エンドロールでtrue storyでの二人を写真で投影。数枚の写真だが二人の関係が伝わるかのよう。

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