【映】運び屋(クリント・イーストウッド)
- クリント・イーストウッド作品。90歳手前でメガホンをとり主演。脚本は「グラン・トリノ」のニック・シェンク。共演にブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、アンディ・ガルシアなどの大物。実の娘のアリソンも劇中で娘役の出演。2018年、116分、米
- 家族と折り合いがあわず、孤独に暮らす90歳の老人アール。ふとしたことから麻薬カルテルの「運び屋」を引き受けることに。カルテルを追い込む麻薬捜査が本格化し・・・。
- クリント・イーストウッドはまさに巨匠。誰もが遭遇しうる厳しくつらい現実を背景に、しみじみと希望を聴衆の胸に刻み付ける。マイナーを多用するが幸福感を生むメンデルスゾーンの協奏曲のような。
- Edgeで“クリント”まで打ったら、クリントンよりイーストウッドが上に表示された。監督作、出演作、いずれも名作が多い。映画界にひとつの世界を創った、では表現がたりない気がするほどの足跡。
- 90歳のアールは朝鮮戦争の退役軍人。達観し、動じない。ジョークに満ちる。ハイデガーの本来的時間を想起。その中にも自分の人生をしみじみと内省する。
- クリント・イーストウッドは1930年生まれ。本作で見納めかな、などと思ったら、翌年(19)「リチャード・ジュエル」をだしていた。