モグラ談

40代のリベラルアーツ

【映】マティアス&マキシム(グザヴィエ・ドラン)

  • ドラン作品がみたいと思い新作。兼主演、120分、2019年、カナダ。
  • 友人の妹の自主製作映画に出演し、ディープキスをすることになったマットとマックス。それを機に二人の感情は揺らいでいく。マックスが海外に旅立つまでの2週間、呼びさまされた感情、過ぎていく時間。
  • ドラン作品、なにごとも起こらない時間にも惹きこまれる。ストーリーではない物語。主人公の情感の流れで惹きつける。主人公以外の登場人物も、それぞれがもつやさしさ、大切なものをさりげなく表現する。人が持つ愛すべきもの。
  • 撮影の翌日、早朝、マットは湖畔にでる。湖に飛び込む。われを失うほど泳ぐ。心に芽生えたなにかをおさえきれないように、それが望ましいものであることを確認するかのように。
  • 衝き動かされ、ぶつけあう。求める自分、求めている関係を理解したいと願う。どうしてよいのかわからない。道筋が用意されているわけではない。自分の情動に向き合ってわかる、相対して向き合っていくことしかないことを。
  • ドラン監督、われらがミドルエイジの作品撮らないかな。

“この映画はある意味で印象派的であって、同時に表現主義的なわけ。わかるかな?”

作品情報