モグラ談

40代のリベラルアーツ

【本】マダム・エドワルダ(バタイユ著、中条省平訳)

  • 積読から。開くとまず、吸い込まれる。

“きみがあらゆるものを恐れているなら、この本を読みたまえ。だが、その前に断っておきたいことがある。きみが笑うのは、なにかを恐れている証拠だ・・・”

  • 娼館で出会ったマダム・エドワルダ、語り手の不安と脆弱が彼女の狂気で混沌としていく・・・。文庫本で30ページにも満たない短編。読んでいて、著者の想像に及ばなくなることしばしば。その部分を幾度も読み返す。繰り返し、繰り返し。そうしているうちに、なにかが頭に埋め込まれていく感覚。危険な小説。
  • ジョルジュ・バタイユ(1897-1962)はフランスの哲学者、思想家。ニーチェから影響、フーコーデリダへ影響。

 ”ある街角で、不安が私に襲い掛かった。汚らしく、うっとりとするような不安だ”

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