【映】翔んで埼玉(武内英樹)
- 名作がこんなところに。「のだめ」「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹監督。二階堂ふみ、GACKT、伊勢谷友介、ブラザートム、麻生久美子、加藤諒と、どこかふざけている面々が彩る。2019年、107分。
- 東京に対し圧倒的に劣位に置かれる埼玉。東京に行くのに手形が必要。これを撤廃すべく送り込まれる覆面エリート。惚れてしまう都知事の息子。同様に千葉の解放戦線からも刺客が・・・。
- “こういう差別を娯楽のベールに包んで扱うこと自体が格差の土壌を醸成する”などとは一切考えず観る。笑える。原作は、「パタリロ!」の魔夜峰央による40年前の作品。40年前から埼玉はこんな扱い。。群馬、茨城にいたっては僻地こえて原始時代扱い。訴訟対策しっかりやったのかな、などとぼんやり。
- “しらこばと”の草加せんべいで踏み絵、埼玉人を見分けるセンサー、埼玉と言うと口が埼玉になる、海がないことに強烈な劣等感、なので海につられて“サイタマホイホイ”で捕獲される、医者の代わりに祈祷師、小型春日部蚊がもたらすサイタマリアというウイルス、九十九里浜で穴という穴に落花生を詰め込まれた状態で地引網強制労働に従事させられる捕囚者多数・・・。
- GACKTと伊勢谷のキスシーン、魔夜峰央の世界観がよく描けている。
- ちょい役だが加藤諒がコミックタッチにベストマッチ。「パタリロ!」や「おぼっちゃまくん」などの劇場版に出演している様子すら浮かぶ。
- MI6、スターウォーズ、インディジョーンズ、ハリウッドの大作をちょくちょくぱくる。
- エンドロールは“はなわ”の曲。春日部出身を盾にディスりまくる。これがまた笑える。
“さいたま市はひらがな、さいたま市はひらながー、さいたま市はひらがなー、さいたま市はひらがなー。なんでだー?なんでだー?なんでひらがななんですかー?ばかだからかな?ばかだから漢字が全然読めないのかな?”