モグラ談

40代のリベラルアーツ

【映】ナイトメアアリー(ギレルモ・デル・トロ)

  • デル・トロ作品、「シェイプ・オブ・ウォーター」と迷いまずこちらから。ブラッドリー・クーパー主演。2021年、150分、米。冒頭、久しぶりのSEARCH LIGHT PICTURES(旧21世紀FOX)のオープニングに感動。
  • サーカス団に流れ着いた浮浪者スタンは職を得て、手品師としての才覚に気づく。大都会にでてショービジネスで成功をおさめたスタンだったが、富裕層向けの霊媒商売に踏み込み破滅していく・・・。
  • ブラッドリー・クーパーがすばらしい。流れ者、成功者、破滅者、それぞれがらりと雰囲気をかえてくる。映える青い瞳の変わりよう、余裕、自信、蔑み、怒り、冷徹、懇願、茫然、宿命・・。ハングオーバーのイメージが強かったが、いまは昔。監督、製作でも活躍する才能。
  • デル・トロ監督のノワール作品、本作では奇術的な空気がほんのり漂う。ストーリーは決して驚かせるものではない。傷と野望を抱えた男の人生を描く。しかし見入る。力量を感じる。「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を想起。色彩も美しい。炎、白熱灯、西日などのオレンジが印象に残る。
  • ほかにも名優。ケイト・ブランシェットの傷を抱えた魔性もよい。ウィリアム・デフォーとトニー・コネット、最近、別の映画でも拝見。奇遇。

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