モグラ談

40代のリベラルアーツ

【音】オルガンプロムナードコンサート(サントリーホール 2023/01/12)

  • 新年一回目。奏者は山本真希さん。バッハを中心に、ヒメニス、ヴィエルヌより。
  • ヒメニスは、17世紀スペインのオルガニスト。曲目のバッターリャは戦いを意味し、古くからカトリック教会で戦勝記念日典礼で演奏されてきたとのこと。たしかに戦勝記念日にふさわしい高揚感。
  • バッハからは、「我ら苦しみの極みにあるとき」と「幻想曲とフーガト短調」の2曲。ヒメニスと聞き比べて、バッハの革新と洗練がわかる。「我ら苦しみ・・」は、豊かな装飾に彩られた祈りのコラール。フーガは、荘厳と重厚にはじまり、大きく様相の異なる牧歌的とも感じられる部分と交互に展開される。その後、トランスを誘うフーガ。呼吸を止めて聴き入る。
  • ヴィエルヌは19世紀後半からノートルダム大聖堂オルガニストを務めた。ヒメニス、バッハときて曲風に時代の流れを感じさせる。連なる高音の壮麗は、古典とは異なる印象。
  • ところでパイプオルガン奏者の方は、どこで練習しているのだろうとふと疑問が浮かぶ。

演奏会情報