モグラ談

40代のリベラルアーツ

【美】セタビの森の動物たち わたしたちは生きている!(世田谷美術館)

  • アーティストの恰好のモチーフとなってきた動物たちをコレクションから。散歩がてら拝観。
  • 入口で地元の小学生の動物の製作がお出迎え。いきいきしている。ほのぼのする。
  • 柳原義達の「道標・鴉」。軽い恐怖を先入観にもってしまう鴉。取り払って観るとその美しさ、愛らしさ、勇ましさに惹かれる。そんなことを思わせるブロンズ。
  • 内田家がもつ花鳥画短冊コレクション。縦長の短冊に、鶯、雀、燕、シジュウカラなどの身近な鳥たちが花々とともに描かれる。龍子、蓬春の作品も。小さきものを愛でる心。
  • 猫画のエリアでは、紙、絹、布など様々な画材に描かれる猫たち。日常の愛着と異界の神秘を重ね観る。犬のコーナーは残念ながらなし。
  • 森野氏の「力闘」。闘牛と人ががっぷりよつ。踏ん張る足、盛り上がる背筋。異なる種の生命のやりとりを木彫りで表す。
  • 上のフロアでは、「萩原朔美榎本了壱」展。寺山修司を介して出会った二人。「ビックリハウス」を創刊。アート、イベントの製作・プロデュースで活躍した二人をフィーチャー。
  • 萩原は、「ポラロイドワーク」として、同じモチーフを同じ構図で異なる時間で撮影。並べて展示し時間を表現する。次から次へと日常の事物が同様に並べられるのを観ていると、自分の認知に視覚以外の記憶・印象がいろいろな形で混じりあっていることに気づく。
  • 榎本は、澁澤龍彦の「高岡親王航海記」に心酔。膨大な書写・絵巻・図絵。
  • いつものように併設の図書館で画集を眺めて帰路。散歩がてらに美術館に立ち寄れるという幸せ。

開催情報