モグラ談

40代のリベラルアーツ

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【本】大分断 教育がもたらす新たな階級社会化(エマニュエル・トッド)

書籍情報 【概要】 サブタイトルが気になり読了。さらりと読めるよ、PHP新書。 著者のエマニュエル・トッド氏(1951-)はフランスの歴史家、文化人類学者、人口学者。家族制度、人口研究から政治・社会を分析し、ソ連崩壊、アラブの春、トランプ大統領当選、…

【本】一千一秒物語(稲垣足穂)

開催情報 【概要・雑感】 松岡正剛氏の書評でえらく推されていたので読了。 なんという世界。小説なのか詩なのか、ストーリーに解釈が必要なのか。そうしたものを超越して、書くということは、ここまで自由と広がりの可能性を持っているのか。孤独、静寂、暴…

【本】日本語が亡びるとき -英語の世紀の中で

書籍情報 【概要】 以前、人から紹介され、積読していたものをふと気になり読了。 著者は、小説家。アメリカの大学で日本近代文学も教える。“12歳で渡米するもアメリカになじめず、日本文学全集を読んで過ごしたものの、20年アメリカに居続けてしまった”経歴…

【美】ロンドン・ナショナル・ギャラリー展(国立西洋美術館:2020/7/10)

開催情報 【概要・雑感】 現地での感動を再び、ということで鑑賞。予約制でとても落ち着いて観れた。すばらしいシステム!音声ガイドは俳優の古川雄大さん。 ナショナル・ギャラリーは1824年創立。ルーブルで行われていたように名作の模写機会を提供しよう、…

【映】万引き家族 (prime video:2020/07/05)

開催情報 【概要・雑感】 天邪鬼につきいまごろ視聴。2018年パルムドール受賞の是枝作品。 自分が、そして人がそのネイチャーとして孤独であることを見つけてしまったものは、むしろ純粋に見つめあえる。6つの軌跡が持ち寄った灯火、虚飾ない絆、許さない無…

【本】なぜヒトは学ぶのか

書籍情報 【概要】 「教育とは、学ぶとはどういうことかについて、これまでと異なる生物学的な視点から書く」との冒頭の一文に興味をひかれ読了。 著者は、教育心理学、行動遺伝学を専門とする。 本著は、“自分自身の人生を歩み始めているはずの生物学的年齢…

【本】睡眠の科学 改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか

書籍情報 【概要】 ブルーバックスのバックナンバーを眺めていて購入。 著者は、1998年に覚醒を制御する神経ペプチド「オレキシン」を発見した研究者。 2017年時点で確実と思われる知見で最先端の睡眠科学、睡眠と覚醒のメカニズムをわかりやすく説明。覚醒…

【本】梅原猛の「歎異抄」入門

書籍情報 【概要】 「出家とその弟子」(倉田百三)を読み、親鸞と歎異抄について知るため読了。 梅原曰く、“宗教史上、卓越した書”。第一章は「『歎異抄』わが心の恋人」。新宗教までの歴史を簡単にさらったうえで、法然、親鸞、唯円について記述。その後、…

【美】ピーター・ドイグ展(東京国立近代美術館:2020/07/02)

開催情報 【概要・雑感】 トリニダード・トバゴ(port of Spain)在住のアーティスト。ロマンティックでミステリアスな風景を描く画家(チラシ評)。過去に日本で展示されたこともあるが、今回の規模ははじめて。音声ガイドは女優ののんさん。 スコットラン…

【映】悪の偶像 (新宿シネマート:2020/07/01)

開催情報 【概要・雑感】 ハン・ソッキュ、ソル・ギョング競演のサスペンスノワール。ベルリン国際映画祭出品、ファンタジア国際映画祭で作品賞、主演男優賞。英題はIDOL。ひき逃げした息子の罪を隠ぺいする政治家と犯人を追う被害者の父親の動きを軸に、被…