モグラ談

40代のリベラルアーツ

【美】ルーブル美術館展 愛を描く(国立新美術館)

  • 神話画、風俗画、宗教画など、様々な主題で表現されてきた「愛」。ルーブルのコレクションから、16~19世紀半ばまでの73点を通して浮き彫りにする。テーマオリエンテッドな趣向の展覧会。サブタイトルは、”ルーブルには愛がある”。音声ガイドは、満島ひかりさんと森川智之さん。
  • まずブーシェの“アモルの標的”。たしかに“愛”はロココの中心イメージ。大人びた表情のアモル。ぷくぷくしてかわいらしい。標的のマトには複数の矢がささる。一回では容易に成就されない愛を表現。
  • アリ・シェフェールの“ダンテとウェルギリウスの前に現れたフランチェスカ・ダ・リミニとパオロ・マラテスタの亡霊”。神曲の一場面。霊界の妖気・妖艶に惹きつけられる。
  • フラゴナールの“かんぬき”。本展覧会の目玉のひとつ。本物の迫力。卓上のリンゴは愛の象徴。さまざまなオブジェクトが愛のメタファーとして登場。
  • ヘブライの信仰やイエスが生み出した“愛”という観念。以降、世界をある意味支配してきた。神は自己の似姿として人間を創造した。なぜなら、神は愛そのものであり、愛は他者を求めるものであり、求める対象として人間が必要だったから。そのため、似姿である人間はかけがえのない存在。無常からくる、かけがえなさ、とは異なる世界。こうした観念の薄い自分には理解の及ばない世界があると想像。
  • 久しぶりに妻と二人で。中国飯店でランチし、ソルソパークでカラテアを買って帰宅。アモルとニンフを浴び続けた一日。

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